皆既月食中の惑星食(天王星食)は、1580(天正8)年7月26日以来、442年ぶりの出来事で、2018年のSBB(Super Blue Blad) Moonよりも
レアな現象。
次回の皆既月食は、2025年9月8日、皆既月食中の惑星食は、322年後の2344年7月26日の土星食‼ とのこと。
ここでは、ひたちなか市の自宅で撮影した皆既月食+天王星食を紹介する。
本影部分食開始18:09から本影部分食終了21:49までの月食経過を示す代表的な月の位置における撮影条件を纏めた。 この計画図は、ステラナビゲータ(SN)11を用いて、地平座標系で本影追尾したシミュレーションから作成した。 露出条件は、過去のSBBや 昨年の部分月食などの過去の撮影例を参考にした。
部分食開始前の18:07から本影部分食終了後の22:10まで、広角レンズCanon EF 24-70mm f/2.8L Ⅱ USM(FL=24mm, 絞りF5.6)+Canon EOS 6Dで、 2.5分間隔で撮影した317枚の月食写真から、5分間隔、45コマを選んで比較明合成した月食経過写真を下記に示す。尚、写真は、上が天頂の地平座標系。
本影部分食開始後の18:11から部分食終了の21:50まで、BKP130(FL650mm F5)+EOS Kiss X5+EQ6Rリモート撮影システムにより、撮影した428枚の月食写真から、 月食経過を示す代表的な画像を15枚選んで並べた写真を下記に示す。尚、写真は全て、北が上の赤道座標系。
皆既中及び皆既直前/直後の月食写真から、本影の変化を示す9枚選んで並べた写真を下記に示す。尚、写真は全て、北が上の赤道座標系。
ステラナビゲータ11を用いて、本影固定で月の位置をシミュレーションして、其々の位置に月食写真を比較明合成した。
部分食8枚の比較明合成で本影境界部を、皆既月食10枚の比較明合成で本影中央のグラデェーションを上手く表現できた。
上の画像は、上が北極方向の赤道座標系、下の画像は、上が天頂方向の地平座標系で、月の位置をシミュレーションしたもの。
赤道座標系では、月の移動は一直線だが、地平座標系では、皆既移行の月の移動は、月の進行方向に対して右に曲がる面白い写真になった。
月潜入直前の天王星をリモート撮影中のPC画面のスクリーンショットを下記に示す。
左上は①SynScanのインターバル撮影画面、その右隣が②EU(EOS Utility)、左下が③Device Manager、その右が④EUのLV(Live View)画面、その右が⑤LV拡大画面。
右は、月食中の月+本影を表示中の⑥SN(ステラナビゲータ)11の画面、右上は、シャッターON直後にPCに自動転送・表示された⑦ワンショット画像(JPEG)、
真ん中は、転送されたJPEG画像を表示中の⑧画像ブラウザDigital Photo Professional(DPP)の画面を示す。
①SynScanで月追尾モードに設定し、⑥SN11で月にGOTO動作。④EUのLV画面をみながら、SynScanの矢印キーで月を中央にレイアウト。
月食画像⑤LV画面に拡大表示し、ピント調整。①SynScanで、インターバルと枚数をセットし、インターバル撮影スタート。
撮影直後の⑦ワンショット画像がPCに自動転送されて表示されるので、露出・レイアウトを確クイック確認。JPEG画像を⑧DPPで拡大表示して、
露出時間・ピント・レイアウトをオンラインで確認。
以上の手順による撮影で、液晶モニタでの撮影より、その操作性が飛躍的に向上している。
尚、月食は、BKP130(FL=650mm, F5, コマコレ)+Canon Kiss X5 で撮影したもの。
皆既終了前後の月と掩蔽に至る天王星の動きを比較明合成した画像を以下に示す。
撮影システムは、上と同じ。
部分食中の月から出現後の天王星の動きを比較明合成した画像を以下に示す。
撮影システムは、上と同じ。